読書感想文の指導でわかった 「自分の視点や価値観を持つこと」の大切さ ~続きです~

関連記事:読書感想文の指導でわかった 「自分の視点や価値観を持つこと」の大切さ

昨日も寺子屋の3年生(仮にAさん)と、読書感想文との格闘でした~!
その様子は、後で書くとして…。
前回の続きです。

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スカイプレッスンをしている3年生の子(仮にBくん)の読書感想文指導について、ちょっと思い出しながら書いてみますね。
この子のママについては、以前も少し記事にしました。
ママは事前にいくつか感想文のための本を用意し、本人がチョイスするという形を取っていましたが、選んだものは伝記でした。
個人的に、伝記はドラマティックなので、感想文を書くのに良いと思っています。
ただ!やはり本人が深く興味を持って読める人物であることが大事ですね。
その点は、バッチリで、ママが用意したワークシート(テーマがあって、それについてざっくりと答えていく)にも、本人がちゃんと答えられていました。

何より「自分も~のように、〇〇をしたいです。」という文(詳細は伏せますが)が、とてもインパクトがあり、Bくんらしかったのです。
私も普段のレッスンの時から、ちょっぴり脱線しておしゃべりすることがありますが、なかなか聞けない内容でした。
「え~!すご~い!」「その発想、面白い!」と、読んでこちらがワクワク♪
そして、自分のことだけでなく、その伝記の人物のことをどの観点から「すごい」と思ったのかが揺らぎませんでした。

Bくんの心に残った偉人のエピソード、そして、それに対する感想というのが、非常にはっきりしていたんですね。
もちろん、最初は言葉足らずで、「これじゃ、字数稼げないぞ?」という感じ。
でも、そこを深掘りしていくと、拙いとしても言葉が出てくるんですよ。
さらに、「どうしてそう感じたのか・考えたのか」を聞くと、自分なりに答えが出せました。
時々、「ん?」という解答だったとしても、それがBくんの大事な価値観として存在しているのがわかり、丁寧に紐解いていくと、Bくんの感想とのズレはないことが理解できました。

言葉の処理(文末や接続、修飾関係、言い換えなど)が苦手なので、そこに関してはサポートをしましたが、書く内容を引き出すという点については、めちゃくちゃ大変だったとは思いませんでした。
それは、Bくんの視点や価値観がはっきりしていたからだと、Aさんの読書感想文指導と比較して、よ~くわかりました。
私が、「こういう書き方や見方もあるよ?」と言っても、取入れないこともありましたが、それは私のアドバイスが、Bくんの視点からずれていて、良いものだと思えなかったのだと思います。
Bくんは、決して作文が得意というわけではありません。
ですから、私のアドバイスを丸ごと受け入れて、「はいはい」と書いてしまう方法もあったと思います。
その方が絶対に楽だったはずです。
でも、アドバイスを受けた上で、ママのサポートの元、全体の文章量からすると多くはないとはいえ、自分の感覚で、自分の言葉で、書きたいことを綴れたことに、今後の大きな成長の芽のような物を感じました
そこには、ママの「自分らしい作文を」という思いもあったのかなと推察します。


で!只今奮闘中のAさん…。
昨日の自習室でも、読書感想文に取り組んでもらいましたが、前回、マンツーマンで2時間かけて主題と各シーンの重要な要素、それについてなんとか引き出した感想や考えをメモにしていたので、それを元に、まずは最初の段落だけ自分で下書きしてもらうことに。
もちろん、この段階でスラスラ書けるとは思っていません。
私の予想としては、ピックアップした事柄を、「~ました。」「ました~。」とひたすら文末が「た」になる『たたたた作文』で、ただ順番につないでくるにとどまるだろうと思っていました。
そういう生徒は今までもたくさんいましたし、元々「~だから、~だから、~して、~で、~…。」と、1つの文で原稿用紙3分の1くらいを使ってしまうような子だったので、少しでも区切って『たたたた作文』にしてくれれば進歩だな~と思っていました。
(もちろん、長い文がよくない理由、どうやって文を分けるのか…などは説明済みですよ。)

が…現実は甘くはなかった…。
2日前にやったことが、まるでなかったかのように、枝葉末節をつなげようとし、自分の感想を入れないまま、書き進めようとしていました。
段落ごとに大事な部分を書いたメモも、そのどの部分でどのような感想・意見を持ったかのメモがあるにもかかわらずです。
また、第一段落を書くよう言ったのですが、第一段落は2行ほど書いただけで、第二段落をまたつらつらと書いていました(メモにどこからが第二段落かも記載済みですが無視)。
正直、このケースは通算で6年以上小学生の指導をしてきた中で、初めてでした。
たいてい、書けない子は、私と一緒に作ったメモを、つないだだけの文章にします。
それなら、なんとか紙面を埋められますから。
最初はそれでもいいと思っています。

もしかすると、Aさんは「感想」というのがわからないのかもしれません。
「この本が一番伝えたいこと」というのが、Aさんにはどうでもいいのかもしれません。
今までも、前に一緒にやったはずのことがあまり活かされていないな~と思うケースは、いくらでもありましたよ。
文章を書く力、自分の考えや気持ちを文章にする力が、一度の指導で一気に開花するなんてなかなかありませんから、全然いいんです、それでも。
ただ、最低でも1ヶ所は、私の話をちゃんと聞いて反映させようと努力したんだという跡が、必ず見られました
そして、それをとらえて、「こうするともっとよくなるよ」という指導につなげていました。
でも、丁寧に物語もAさんの気持ちにも向き合って(Aさんと比べたら、長女でもたいして手をかけていない)、書き方で直したい点についてもチェックして、指導から日が空いていないのに、どこにも指導の効果、その片鱗が見られなかったのは初めてです。

実は、Aさんはなんでもママに頼ってくるらしく、ほとほと手を焼いているとのことでした。
昨日は、第一段落について、自習室ではあったものの、いつもの寺子屋と変わらない人数だったので、一緒に再構築して書かせました。
それを踏まえて、メモを使って、第二段落、第三段落を書いてくるよう、宿題にしたのですが、家で始めるなり「ママ~、わかんない~」と。
私から言わせれば、「たいして考えずに分かるなら、しーままりん先生なんていらない」です。
うすうす感じていたのですが、「このままおとなしく聞いてれば、先生が文章を作ってくれる」という期待が、宿題で崩れたんだと思います。
当たり前ですが、「本人が書いてきたものをよくする」ためならいくらでも労を惜しみませんが、「本人の代わりに書かされる」のは絶対にいやです。
それをやったら先生じゃないですしね。

基本的に寺子屋に来ている子は、勉強で嫌な思いをたくさんしてきた子が多いので、きつい接し方はよほどの時でないとしません。
必要ないし、それでいいこともないからです。
ですが、他力本願となれば話は別です。
「下手でも間違ってもいいから、メモを見て先生の説明を思い出して、自分だけの力で書いてきなさい。しーままりん先生は、Aさんが書いた物しか見ません。ママと一緒にやるなら、寺子屋で感想文は一切やりません。」
ママに伝言として伝えてもらいましたが、さてどうなることやら。

自分の視点や価値観がぼやけ、単純な感想にとどまっているという内容的には「自分がほとんどない」状況でありながら、やり方だけは「自分を押し通す」というのは、果たしてどうしたものか…。
今日も自習室がありますが、ほんの少しでもいいから、指導したことが文章に反映されているよう祈るのみです。

  

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コメント

  1. きーたん より:

    初めまして。
    論理国語の本を検索してて
    しーままりんさんの所へたどり着きました。
    ウチには3年1年年中と子供がおります。

    私は地方出身で中学受験の知識もないのに、子供には中学受験への道を選びました。主人の強い希望もあります。

    しーままりんさんのお父様のお言葉が衝撃でした。私もそんな風に子供に伝えられたらと思いますが…

    日々の生活に追われ構ってあげられないのに、今日の勉強やった?と強く言ってしまってる自分に嫌気がさしました…

    いろんな選択肢を考え大手の入塾テストも経験しましたが、3年生の息子がどうしてもやりたいと頑張っているバスケをこの先やめてまでの受験という選択肢を外し個別指導に通いはじめたばかりです。

    と、人生相談の場ではないですね(´Д` )

    すみません…

    これから読ませていただきます♫

    • きーたんさま

      初めまして、コメントありがとうございます。
      そして、お返事が大変遅くなり、申し訳ありませんでした。
      お子さんの年齢が、我が子たちと近くて親近感がわきます♪

      お子さんに中学受験を考えてらっしゃるのですね。
      わが娘は…中学受験するには頑固で幼くてまだまだ…というのがあり、決めきれていない上、そんなゆるーい気持ちなもので、家庭学習を進めるのに私がついだらけてしまうという問題が(^-^;

      私は中学受験経験者ですが、もう30年も前の話で、全く参考になりません。
      思い出話的に記事にしたりもしますが、今の中学受験は全くの別物と考えていますよ。

      私の大学時代の友人は、お子さんの受験に際し、様々な状況から個別指導を選択し、スポーツをずっと続けてその日を迎えましたよ。
      個別指導も単発的な利用だったそうで、親の負担は大きかったようですが、合格をつかみました。
      大手進学塾にも個別指導塾にもそれぞれの良さがあって、お子さんのためにうまく活用できればどちらでもいいと思います。
      我が家はしばらく家庭学習でいくと思うので、ぜひお話聞かせてくださいね。

      どうぞ今後も気楽にお立ち寄りください。
      お待ちしています♪

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