算数は積み重ねの科目 さかのぼってもさかのぼっても

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寺子屋には今、学年さかのぼりの必要な子が複数います。
その中でも大変なのが5年生。
うちにくるまで、家庭学習は全くしておらず、あまりにできないので学校の宿題は親がついて時間をかけてやっていたけれど、「さすがに限界!もう無理!」とうちに来たのでした。
その子のお姉ちゃんが6年の夏に来て成績が伸びたのもあり、ママから「一緒にならこの子も通ってくれるかも」ということで、お姉ちゃんから遅れてうちに通うようになったのです。

学校の成績は聞いていたので、どの程度までさかのぼればいいかを判断しなければならないのですが、この子はなかなかクリアになりませんでした。
さかのぼってもさかのぼっても、「ここはほぼ大丈夫」という単元が出てこないんです。
そして、ミスも多発するので、実力なのかたまたまのミスなのかが、とても見分けにくい。
また、普段の会話も曖昧なままやりすごしているので、いざ、順を追って説明をしても理解がついてこず、さらにかみ砕く必要があることが判明。
それは、当時うちの生徒の中でいちばん出来なかった子(算数は学年相当、国語は1~2学年さかのぼり)よりも、さらに平易な表現をしなければ伸ばせないということでもありました。

数ヶ月、週1で90分見て来ましたが、2年生の計算でも間違いが見られ、特にあまりのあるわり算などは位取りがめちゃくちゃ。
九九も時々間違えているので、かけ算の筆算も怪しい…。
5年の最初の単元は、「整数と少数」なのですが、隣り合った位が、「10倍、10分の1」の関係にあることも理解できていません。
ということは、小5でありながら、小2で既につまずいていたわけです。

普通、このケースなら、小2の最初から一気に復習をさせます。
学年ごとにやるのではなく、単元ごとに学年相応迄積み上げた方がいい子もいますね。
でも、この子は特定の単元だけが苦手なわけではないですし、すぐに頭から抜けてしまうので、忘れそうな頃に前の単元の復習もからめて上乗せの学習ができる、学年ごとのステップアップの方がいいと考えていました。

が!学年さかのぼりで学習するということは、それなりの時間・量の勉強が必要になります。
2~3年分の差を縮めようとするのですから、それは必須ではないかと。
チャチャッとやってすぐに分かってしまう子なら、学校の授業だけでたいてい事足りて、ここまでつまずくことはないはずです。

させたいことはたくさんあるのに、ネックとなるのが学習体力(勉強に集中して取り組める力)のなさでした。
簡単なところまでさかのぼっても、全くスピードが出ません。
数問やっては他へ気が散り、直しをしては眠くなり…。
間違えたところは、問題をノートに写して解き直しをしてほしいのですが、問題をノートに写すだけでもゆっくりすぎて、大事な学習時間が取られてしまう…。
だから、私が裏紙にパパッとうつして、問題を解くことに集中できるようにしています。
下の学年の1年分をやり直すのに1年かけていては、数年遅れのまま。
とはいえ、到底こなせない量を押しつけたところで嫌になるだけです。

高学年になるまで放っておいた分、きっと今、その子はとても苦しいだろうなと思います。
でも、当然なんですよね。
分からない時に解消するための勉強をしないで、その時間を遊んですごしていたのだから。
まさに、「アリとキリギリス」。

今、やっとその子は私が出した宿題をやってくるようになりました。
「忘れた!」「え?宿題出てたっけ?」とか、笑ってごまかして切り抜けようと策を練ってくることが続いていたので、少し前に「なめんなよ」とガツンと叱ったのです。
「宿題もやらずにできるようになるなら、寺子屋いらないね。学校の授業だけで、今まで分からなかったところが分かるようになるってことだよね。それなら、お金がもったいないから、今日でおしまい。宿題も出来なかった理由考えなくて済むし、気持ちよく勉強できると思うよ。」って。
普段そういう言い方を寺子屋の生徒には一切しない(見捨てられ感を持ってほしくないからです)のですが、劇薬投入ですよ(爆)
しーままりん、怒ったら怖いよ~♪静かに怖いよ~♪
(あとでその場にいた別の生徒(男子)に「先生、ちょーこえーよ!やっべーよ!」って言われましたが(^-^;)

先週はその子、十進法がわからなくて悔しくて泣いたんです…。
そういう涙は私も切ない…。もうちょっとのところが、越えられない…私も自分の力のなさに悔しくて泣きたかった…。
正直、もう来ないかもと思いました、ずっと授業中泣いていたから。
でも、今週またちゃんと宿題をやってきました。
そして、十進法、不安定なところはないとは言えないものの、私がわざと間違った答えを言い、それを直させるという問題を出しても、8割超えの確率で答えられるように。
そりゃあ、完璧じゃないです。
でも、先週と比べたらずっと伸びてた。
もうね、正解出るたびにハイタッチ!5年生相手に。
そうしたら、「先生、まるで修造(あつーい男、松岡修造氏のこと)だよ(笑)」って言われましたわ(爆)
いいじゃないか!女・修造こと、しーままりん!!!(落ち着け)

もっと早くから取り組んでいれば…と思います。
そうしたら、こんなにしんどい思いをしなくて済んだかもと。
つくづく算数は積み重ねの教科だと思います。
家庭学習でも寺子屋でも、つまずきは早くに発見して出来るまでつきあい、その後も時折確認を入れることで、高学年になってから泣かずにすむんじゃないかと思いました。
やっぱり生徒の涙はきついです。
そういう涙を流す子が少しでも減るように、「できたー!」の声を聞けるように、教え方の研究をしないととあらためて思うこの頃です。

  

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